クリニック・医院のM&A・事業承継とは
クリニックや医院の事業承継は、株式会社と異なり、医療法や税制上の制約があるため、一般企業のM&Aとは異なる注意点があります。個人開業のクリニックを第三者に引き継ぐ場合と、医療法人が運営するクリニックを引き継ぐ場合とでは、手続きの進め方も変わってきます。
近年、開業医の高齢化が進む一方で、親族に医師がいない、または継ぐ意思がないケースが増えており、第三者への承継(M&A)を検討する開業医の方が増えています。
クリニックの後継者不足の実態
各種調査機関の報告では、病院・診療所の開設者・代表者の平均年齢は60代前半〜半ばに達しており、経営者の高齢化が進んでいることが指摘されています。また、後継者不在率についても、医療業は全業種平均を上回る水準にあるとする調査結果が複数公表されています。
一方で、地域によっては新規開業も一定数あり、廃業と新規開業が同時に進む状況が続いています。後継者が見つからないまま廃業を選ぶと、その地域で長年通ってきた患者様が通院先を失うことにもつながりかねません。
クリニックM&Aの主な流れ
1. 現状整理・相談
患者数の推移、スタッフの雇用状況、医療機器の状態、賃貸借契約の条件などを整理し、まずは信頼できる相談先に現状を共有します。
2. 承継の形式の検討
個人開業か医療法人か、また後継者が医師本人か運営会社かによって、承継の形式(事業譲渡、法人の出資持分譲渡など)が異なります。専門家を交えて、どの形式が適しているか検討します。
3. 譲渡先候補との交渉
後継となる医師や、クリニックの運営に関心を持つ医療法人・企業と条件をすり合わせます。診療方針の継続や、スタッフの雇用継続についても、この段階で確認しておくことが重要です。
4. 行政手続き・引き継ぎ
保険医療機関としての指定手続きなど、行政への届出が必要になります。患者様への告知タイミングについても、地域医療への影響を考慮しながら慎重に検討します。
クリニックM&Aを検討する際の注意点
- 医療法人特有の手続き(出資持分の扱いなど)は、一般企業のM&Aと異なるため専門家に確認する
- 診療科目や地域医療への影響を踏まえ、後継者の診療方針も確認する
- スタッフの雇用継続について早い段階ですり合わせる
- 秘密保持を前提に、患者様や地域に知られる前に検討を進める
まとめ
クリニック・医院の事業承継は、地域医療の継続という観点からも重要なテーマです。後継者不在で悩まれている場合は、廃業という選択の前に、第三者への承継という選択肢も検討してみる価値があります。
SHARE TRESURESでは、医療現場での勤務経験を持つ担当者が、経営者様の立場に立ってご相談をお受けしています。まずは情報整理の段階から、お気軽にお問い合わせください。

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